夕陽妄語
加藤周一は僕の中ですげー人。
何故か。
高校の国語の先生はとびきり変な人だった。
見た目は妹尾河童と瓜二つ。
そして、とびきり面白い授業をする人だった。
だいたいが勝手にもってきた本や詩集の朗読で終わる授業だった。
でなければ、何かの文句を言っている人だった。
そんな授業の大半は忘れてしまったが、金子光晴、中島みゆき、加藤周一はすげーってことを言っていたのだけは覚えてる。
他にも何人かすげー人を紹介しているはずであるが、不思議と覚えてはいない。
そんなわけでこの3人は僕の中で無条件にすっげー人ということになっている。
当時、僕はヒーローを求めていた。
だから高校の頃、ただただ言われるがまま、金子を読み、中島を聞き、加藤を読んだ。
ほとんど理解はしていないが、とにかく読み、聞いた。
理解していない上に今ではその内容もほとんど忘れてしまったが、そんな体験としての読書が僕の中に貴重なものとしてあるような気もしている。
加藤周一氏は少し前に亡くなったらしい。
あの先生はお元気だろうか。
youtubeにて加藤周一氏の講演会「老人と学生の未来-戦争か平和か」が聞けます。
「ひとり」中島みゆき