東大で坂本一成のレクチャー聞きに行く。
坂本さんと言えば分散構成。
簡単に言ってしまえば、「小さいスケールで分散させてユルヤカに繋ぐ。分散した結果の空所(空地)はコモンスペースではなくパブリックにする」というもの(だと思う。)
ここで気になっていたのは「管理」の問題だったのですが、窓の多さにそこらへんの答えがあるような気がしました。(坂本さんの窓は光や風を入れる窓というよりも景色を入れる窓という思想が強いように思います。)
つまり地域の人がいることで自然な管理が成り立つという「地域の目」を信じるということ。

近年この分散構成は日本よりもヨーロッパで受けているということのようです。
「地域の目」を信じるか否かにもこの理由の一つがあるような気もしました。

三丁目の夕日」とかが流行ったりしますが(面白いです)、なんだかんだ言って、もはや「地域の目」を信じることはできなくなっているのが今日の日本なのではないかとも思います。
でも逆に言うと「三丁目の夕日」が流行ることに坂本さんの計画の可能性が日本でもあるのではないかとも思います。

トンネルで女性が刺し殺されるという事件が最近起きましたが、実は僕の家からそう遠くない距離にあるトンネルです。
あのトンネルには明らかに負のオーラが以前からありました。
「管理」を怠った結果の事件だと「報道ステーション」が取り上げていましたがまさにその通りだと思います。
だからといってあからさまな管理をするのではなく、どうしたら自然に管理できるのか。

坂本さんのやり方に一つの答えがあるような気がしたレクチャーでした。

終わった直後は物足りなさを感じたレクチャーでしたが、過剰に聴講者を刺激する発言をしない、ごくごくマトモなレクチャーだったのではとも思いました。
最近、刺激の多いレクチャーに慣れすぎているのかもしれない。。


「It's So Easy」Sheryl Crow