ちっぽけなことだけどおおきいようなことでもあるようなこと
大きくなって金髪の髪の毛はやして西洋人になった目玉のおやじが早稲田の街の路地に倒れてた。
まったく変な街だ。そういうの好きだけど。
珈琲豆、買いに。いつも同じ店員さん。んでもっていつもスタンプカード忘れる。というか多分すでに無くしている。
でも店員さんには「忘れました」といつも、ついつい言ってしまうのだ。
永遠に忘れつづけるのか、俺。
永遠にスタンプカードをスタンプで埋める日が来なくていいのかと、ちっぽけなことだけど大きいようなことでもあるようなことを思いながら焙煎を待つ。
そんなこんなで、こっちに引っ越してからの最高のコーヒーをいれられた。
あぁ、至極満足す。
「いくつかのこと」坂本美雨